不動産担保ローン 新宿鮫 大都会の闇に大沢在昌を撃つ ! 忍者ブログ
作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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砂の狩人〈下〉 (幻冬舎ノベルズ) |大沢 在昌
砂の狩人〈下〉 (幻冬舎ノベルズ)砂の狩人〈下〉 (幻冬舎ノベルズ)
大沢 在昌
幻冬舎 刊
発売日 2004-01
オススメ度:★★★★




人は何を守り、何を求めるのか 2004-07-22
元刑事、警察庁キャリア、新宿署の刑事、暴力団、中国人マフィア。連続殺人事件を軸に様々な立場の人間の意思が絡み、もつれ合っていく展開には緊迫感があり、読者を引き込む。ただこの下巻では、クライマックスが早すぎた気がした。そこを過ぎると、話の勢いが落ちる。内容上仕方ないとは思うが、そこだけ残念だった。

疾走するページ達・・・・ 2004-06-02
ページをめくるのがドキドキした、ページをめくる度にストーリーにどんどん引きずり込まれた。
一週間位かけて一字一句をしっかり確かめながら
読み進めていくつもりが・・・・
意表をつく展開、魅力的な登場人物、どんでん返し・・・・結末を知りたくて一晩かけて読みきってしまった。
訳があって地方に引き込んでしまったやめデカ、それを引きずり出す権力
、利用しようとする人達・・・・走り続けるのは西野の本能なのか?
ハードボイルドの決定版だから・・・!

大沢節が炸裂 2004-01-25
2002年9月に発刊された作品のノベルズ版。
前作「北の狩人」に続く「狩人シリーズ」の第二弾。
2003年版このミスで4位、
2002年文春ベスト10で6位を獲得した。
元警視一課で「狂犬」と恐れられた西野。彼は未成年容疑者を射殺した責任をとって警察を辞し、千葉の港町で暮らしていた。その彼の元を、東京・神奈川発生したで暴力団組長の子供をねらった連続殺人事件の捜査を依頼するため、警視庁の女キャリア・時岡が訪れる。現在事件被害者の関連性は漏れていないが、情報漏れによる暴力団同士の抗争あるいは外国人犯罪組織との戦争を危惧し、現役時代一匹狼として活躍した彼に白羽の矢を立てたのだ。
猟奇的な事件、暴力団と中国人マフィアとの戦争、そして事件自体の謎解きと、大沢節が炸裂し、1200枚という長さを感じさせない、贅沢かつ一級のハードボイルド作品に仕上がっている。大沢ファンのみならず、お薦めできる一冊である。


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パンドラ・アイランド |大沢 在昌
パンドラ・アイランドパンドラ・アイランド
大沢 在昌
徳間書店 刊
発売日 2004-06-20
オススメ度:★★★




装丁が軽きゃもっとイイのに。 2004-11-02
小笠原の父島がモデルと思われる南の島が舞台のサスペンス。
主人公は元警視庁捜査一課の刑事。
ある事件が原因で退職し、この島に公務員である保安官として赴任してくる。
ごくごく平和そうな島なのだが、赴任直後に島民の不審な死や放火騒ぎなどが起こる。
そして、病死と聞かされていた前任者の死にも疑惑がわき、島はきな臭いムードに包まれる。
そして、ついに殺人が起こる。
といった展開だ。
島内部の地区同士の争い。
米軍からの返還時の麻薬を巡る利権。
半ば公営といっていい売春宿。
そこに勤める美女。
謎の外人医師。
ヘリコプターで隔離された別荘へやってくる島出身の富豪。
舞台や登場人物の設定は、まさにウエスタンを思わせるものがある。
途中から、捜査に加わる1課の刑事がかつての同僚。離婚した元妻は警視庁のキャリア。
と、大沢ならではのディテールも魅力的だ。結末のつけ方に少々不満は残るものの、エンターテインメントと割り切れば、最高の一作である。
ハードカバーにしては活字が大きいためにページ数がかさみ、持ち歩きにくい仕上がりには納得がいかない。
どちらかと言えば、ノベルス本のような感じで(つまり、ペイパーバックみたいに)読みたい話なのである。

ちょっと古典的な雰囲気+筆者少々 2004-09-11
主人公は、元警察官。やとわれ保安官として赴任した島で、小さな事件が立て続けに起こったあと、殺人が。犯人を探す中で、背後にある島の謎、そして次の殺人が・・。という本です。
二転三転する犯人、島の秘密など、ミステリーらしいミステリーでした。ノーマルでオーソドックスなミステリーに、主人公の過去など筆者らしさを、少々加えたという、感じです。筆者らしさも、他の本と比べて、ちょっと薄めです。
500ページで、上下二段ぐみです。かなり読みごたえがあります。
これだけの分量なら、もうちょっと盛り上がっても、、と思うのは、贅沢でしょうか?

いつもの作品より… 2004-07-12
読了するのに時間がかかっていまいました。
離島で、ヨソ者には閉鎖的な島の人々…
そんななかで、保安官としての職務を全うしようとする
主人公の高洲。
数々の障害と戦いながらも、事件は解決の方向に進むのだが…
「鮫」シリーズと同じようなスリリングでテンポのいい作品を
期待しながら読み進んでいったのですが、
そこまでのパワーは、残念ながら感じることはできませんでした。
やや、「大沢臭」は薄らいでしまったようにも。
しかし、不思議な読後感は覚えることができました。
皆さんの判断で購入を決めてください。
でも、ファンならば買い、ですね。


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砂の狩人 (上) (幻冬舎文庫) |大沢 在昌
砂の狩人 (上) (幻冬舎文庫)砂の狩人 (上) (幻冬舎文庫)
大沢 在昌
幻冬舎 刊
発売日 2005-08
オススメ度:★★★




要素が揃っているが、どこか哀しい 2009-06-07
本作を読んだのは、多分二回目かな、と思う。

最初は覚えていなかったが、時岡警視正という女性のキャリアが登場して思い出した。

そう、僕は、この女性が結構気に入ったんだったんだ。

そして、ストーリーを思い出しつつ確認しつつ読み進んだ。


上を終えたところではわからなかった。

推理ものとしてもかなり複雑で、サスペンスの要素、バイオレンスも含んでいて、とても盛りだくさんのエンターテインメント。

それがなぜこう哀しい思いになるのか。

それは、下み終えて読んでわかることを知りつつ、でも今は首をかしげて読み進めている。


私は、本作のおもしろさは、大沢流のアクションでありサスペンスバイオレンスである、とも思っているが、でも、魅力はこの時岡という警視にある、と思っている。この女性の醸す闇と神秘、か弱さとしたたかさが、この作品の、ドラマとして厚みを増している。



連続殺人をとりまく、熱い人間模様 2007-01-10
登場人物がみな、熱い。

一匹狼の主人公、エリート警察官僚、マル暴の刑事、昔かたぎのやくざ、謎の中国人。

「組長の子女連続殺人」を軸に、それぞれが自分の利益や保身を第一に、騙し合い、利用し合う。誰一人決して「善人」ではないのに、みんな一筋芯の通った、熱く真摯な人間たちだから、その駆け引きや人間模様は、ものすごく見ごたえがある。

なかでも、主人公・西野の超人的な心のつよさは、フィクションとはいえ、思わず瞠目してしまう。


この複雑なドラマが、連続殺人犯はどこに?という謎とともに、読み手を惹きつけて離さない。上下巻、あっという間に時が過ぎること間違いなし。

決してハッピーエンドとは言い難いラストだが、カタルシスさえ感じることができる。


ただ!マニラチーム殲滅の策は、あまりにも思慮浅薄に思えて、ややわだかまりが残る。ああなる結果は見えてたじゃないか〜

それと、ラスト近くになって生じるサチの・・・な疑問。これ、疑問に思うのがあまりにも遅すぎるだろう!ここから解決へ一気に転じるので、主人公が間抜けに見えてしまう。もうちょっと何とかならんかったのかな・・・


多少のケチはつくけれど、読ませる作品であることには違いなく、おもしろさには太鼓判を押せる。

大沢節が炸裂 2005-08-08
2002年9月に発刊された作品のノベルズ版。
前作「北の狩人」に続く「狩人シリーズ」の第二弾。
2003年版このミスで4位、
2002年文春ベスト10で6位を獲得した。
元警視一課で「狂犬」と恐れられた西野。彼は未成年容疑者を射殺した責任をとって警察を辞し、千葉の港町で暮らしていた。その彼の元を、東京・神奈川発生したで暴力団組長の子供をねらった連続殺人事件の捜査を依頼するため、警視庁の女キャリア・時岡が訪れる。現在事件被害者の関連性は漏れていないが、情報漏れによる暴力団同士の抗争あるいは外国人犯罪組織との戦争を危惧し、現役時代一匹狼として活躍した彼に白羽の矢を立てたのだ。
猟奇的な事件、暴力団と中国人マフィアとの戦争、そして事件自体の謎解きと、大沢節が炸裂し、1200枚という長さを感じさせない、贅沢かつ一級のハードボイルド作品に仕上がっている。大沢ファンのみならず、お薦めできる一冊である。


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魔女の笑窪 |大沢 在昌
魔女の笑窪魔女の笑窪
大沢 在昌
文藝春秋 刊
発売日 2006-01-13
オススメ度:★★★




何百、何千という男と寝てきた女は、見ただけでその男の中身がわかるようになるという 2009-07-20
 本書は、現在幅広いファンから熱烈に支持されているハードボイルド作家の第一人者・大沢在昌氏が『オール讀物』で不定期掲載(1998・12月号〜2005・8月号)されていたロマン・ノワール小説である。


 かつて九州の天草にある “地獄島”と呼ばれた売春窟の小島で娼婦として何千人もの男を相手にしてきた過去を持つ女性・水原。その地獄島から脱出できた唯一の生存者でそこでの経験から男の心理を読み取れる能力を活かして、大都会・東京の裏社会でコンサルタントを営んでいた彼女に遭遇する地獄島を脱出した前歴にまつわるトラブルや事件を描いた連作短編小説となっている。


 登場人物も水原の忠実な運転手・木崎や元おかまで元警察官でもあり、何かと水原の力になる私立探偵・星川を始め、水原と同じように人を見る能力があり、彼女や地獄島の事を知りたがる風俗ライター・若名、表向きは通信社の記者を装いながら水原に近づく公安刑事・湯浅といった一癖も二癖もある連中や

 また、南関東の広域暴力団の直系組長の懇親会グループである一木会やそこに所属する最大組織である連合。さらに、水原を恐怖に陥れる天才美容外科医・豊国、かつて水原の島抜けに協力し、犠牲となった男・村野皓一、島抜けした水原を追い詰める地獄島の番人といった裏社会に巣食うアクの強い面々たちを相手に生き抜く主人公・水原の活躍が描かれている。


 最終的には自分の忌まわしい過去を清算するために地獄島壊滅へ乗り込む水原だが、読後感として同じく大沢氏の小説でヒロインの活躍を描いた傑作『天使の牙』のようにはのめり込めなかった。一話完結という連作スタイルもあるかもしれないが、個人的には、水原というキャラクターにいまひとつ魅かれなかったのが大きな要因かもしれない。



夢にまで出てきた 2008-08-19
面白かったです!

このテの本はほとんど読んだ事がないので、とても新鮮と、とてもドキドキしました。

主人公が女性だったから尚、良かったのかも…?


地獄島とか、地獄の番人とか、島抜けとか、一体いつの時代の話よ?!ってトコは

おいといて、とにかく、ドキドキして、夢中になって読めました。


ドキドキしすぎて夢にまで出てきてしまったくらいです(笑)。面白かったです。

他の大沢さんの本も読んでみたいと思いました。

誰でも見抜く女  2008-05-22
私は、「魔女の盟約」を読んでから、「笑窪」を読みました。

まったく問題なく、楽しめますね。

島の番人に追われる主人公の切迫感は、すごいものがあった。

水原みたいな女性が身近にいるものかと想像してみたが・。。。

なかなかいないですね(笑)。

島の存在って、非現実的なようで意外と現実的なような気がします。

つい最近まで、そういうエリアってありましたもんね。






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秋に墓標を〈上〉 (角川文庫) |大沢 在昌
秋に墓標を〈上〉 (角川文庫)秋に墓標を〈上〉 (角川文庫)
大沢 在昌
角川書店 刊
発売日 2006-06
オススメ度:★★★★




孤独な男と、男が愛した女と 2009-05-09
大沢在昌お得意の、昔はちょっとは「ならして」いたが、故あって今は孤独をかこっている男が主人公の、極太のハードボイルド。

とはいえ、鮫シリーズやアルバイト探偵シリーズのような派手なものではなく、佐久間シリーズ(しかも後期の)のような、感傷的でしっとりとした作品となっている。


公安からCIAまでが出てくるのだが、アクションらしいアクションはラストまでほとんど出てこない。

前半はひたすら勝浦の海や釣りの描写が続く(大沢氏の別宅は勝浦で、夏などは釣りを楽しんでいるらしい)。

いかに主人公が孤独であるか、そしてその孤独を望んでいるかが書き込まれている。

正直、釣りの薀蓄なんかは蛇足かなーという気もしなくはないのだけれど。ただ、釣り糸を垂れること、海に向かい合うことで、主人公の心境を表現しているので、多少は多めに見よう。


そこへ、お約束のようにやってくる美しい女性。しかもいわくありげな謎を持った女性。

さて、彼女の素性は?

何故彼女は逃げていたのか?

主人公、リュウの元から消えてしまった彼女を、リュウは探し出すことができるのか?


単行本版の帯には「春に彼女と出会い、夏に熱い感情を覚え、そして秋に、過ぎ去った夏を想う」とある。

このコピーは、実にうまく本作を表している。


墓標とは、誰のものか、何の意味を持つのか。


人は時に、思いがけない出会いを経験するのかもしれない。

こんな墓標は、できれば欲しくはないけれど。


オーソドックスなストーリーであるが、だがその王道のストーリーをここまで緻密に、男の孤独感と女性を求める純粋な気持ちを軸に書けるのは、さすがの一言。

大沢氏は、実は派手なアクション物よりも、こういう作品のほうがうまいんじゃないかと、密かに思ったりもする。もちろん、ハードアクション物もうまいのだけれども。


佐久間シリーズが好きな人にはオススメ。

孤独を無理に選んだ男の恋愛物が好きな人にもオススメ。

男と男の友情物が好きな人にもオススメ。

面白かった(^o^) 2007-07-25
私はこれまで大沢在昌さんの著書は結構読んでます。

たまたま本屋で、出版社の夏商戦でこの本がこの夏お勧めの100冊の中にあり、

試しに買ってみたのですが、面白くて読みふけてしまいました。


確かにこれまでの大沢在昌さんのスタイルとは違う気もしますが、

私はこの作品の方が好きです。

常に『どうなるのだろう?どうなるのだろう??』と思い、

最後まで読みきってしまいました。


続きは無いのかな??

恋愛小説? 2007-06-09
大沢作品は久しぶりに読みましたが、この作品は今まで読んだどの作品とも毛色が違います。

率直に言うと、従来の作品と比較し若干物語の進行に緊張感が欠けています。


主人公リュウは、外房の勝浦に住み世間との関わりを避け生活していたのだが、そこでひょんなことから絶世の美女「杏奈」と出会い惹かれてしまう。


この「杏奈」が普通の人間だったら良かったものの、特殊な事情を抱えており、或る日忽然とリュウの前から姿を消してしまう。


そこに、「杏奈」の特殊な事情に深く関わる「秋月」、公安、リュウの親友「ケイン」、台湾マフィア等が絡みながら物語りは進行していきます。

しかも、「杏奈」の特殊な事情には、かつてのリュウの恋人も関わっていた...。


簡単に言ってしまうと「杏奈」に惚れたリュウが命懸けで「杏奈」を守ろうとする物語です。


「杏奈」の持つ謎に大きく惹かれてしまったのでしょうが、さて結末はどうなるのか...。


あなたには、損得抜きで命懸けで守りたいと思う対象はいますか?




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