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作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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砂の狩人 (上) (幻冬舎文庫) |大沢 在昌
砂の狩人 (上) (幻冬舎文庫)
大沢 在昌 幻冬舎 刊 発売日 2005-08 オススメ度:★★★ 要素が揃っているが、どこか哀しい 2009-06-07 本作を読んだのは、多分二回目かな、と思う。 最初は覚えていなかったが、時岡警視正という女性のキャリアが登場して思い出した。 そう、僕は、この女性が結構気に入ったんだったんだ。 そして、ストーリーを思い出しつつ確認しつつ読み進んだ。 上を終えたところではわからなかった。 推理ものとしてもかなり複雑で、サスペンスの要素、バイオレンスも含んでいて、とても盛りだくさんのエンターテインメント。 それがなぜこう哀しい思いになるのか。 それは、下み終えて読んでわかることを知りつつ、でも今は首をかしげて読み進めている。 私は、本作のおもしろさは、大沢流のアクションでありサスペンスバイオレンスである、とも思っているが、でも、魅力はこの時岡という警視にある、と思っている。この女性の醸す闇と神秘、か弱さとしたたかさが、この作品の、ドラマとして厚みを増している。 連続殺人をとりまく、熱い人間模様 2007-01-10 登場人物がみな、熱い。 一匹狼の主人公、エリート警察官僚、マル暴の刑事、昔かたぎのやくざ、謎の中国人。 「組長の子女連続殺人」を軸に、それぞれが自分の利益や保身を第一に、騙し合い、利用し合う。誰一人決して「善人」ではないのに、みんな一筋芯の通った、熱く真摯な人間たちだから、その駆け引きや人間模様は、ものすごく見ごたえがある。 なかでも、主人公・西野の超人的な心のつよさは、フィクションとはいえ、思わず瞠目してしまう。 この複雑なドラマが、連続殺人犯はどこに?という謎とともに、読み手を惹きつけて離さない。上下巻、あっという間に時が過ぎること間違いなし。 決してハッピーエンドとは言い難いラストだが、カタルシスさえ感じることができる。 ただ!マニラチーム殲滅の策は、あまりにも思慮浅薄に思えて、ややわだかまりが残る。ああなる結果は見えてたじゃないか〜 それと、ラスト近くになって生じるサチの・・・な疑問。これ、疑問に思うのがあまりにも遅すぎるだろう!ここから解決へ一気に転じるので、主人公が間抜けに見えてしまう。もうちょっと何とかならんかったのかな・・・ 多少のケチはつくけれど、読ませる作品であることには違いなく、おもしろさには太鼓判を押せる。 大沢節が炸裂 2005-08-08 2002年9月に発刊された作品のノベルズ版。 前作「北の狩人」に続く「狩人シリーズ」の第二弾。 2003年版このミスで4位、 2002年文春ベスト10で6位を獲得した。 元警視一課で「狂犬」と恐れられた西野。彼は未成年容疑者を射殺した責任をとって警察を辞し、千葉の港町で暮らしていた。その彼の元を、東京・神奈川発生したで暴力団組長の子供をねらった連続殺人事件の捜査を依頼するため、警視庁の女キャリア・時岡が訪れる。現在事件被害者の関連性は漏れていないが、情報漏れによる暴力団同士の抗争あるいは外国人犯罪組織との戦争を危惧し、現役時代一匹狼として活躍した彼に白羽の矢を立てたのだ。 猟奇的な事件、暴力団と中国人マフィアとの戦争、そして事件自体の謎解きと、大沢節が炸裂し、1200枚という長さを感じさせない、贅沢かつ一級のハードボイルド作品に仕上がっている。大沢ファンのみならず、お薦めできる一冊である。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]教育・自己啓発 PR コメントを投稿する
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