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作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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標的走路 |大沢 在昌
標的走路
大沢 在昌 文春ネスコ 刊 発売日 2002-12 オススメ度:★★★★ スリルあるストーリー 2008-02-14 当シリーズは人間性を細かく表現しながら展開していき、一本筋の通った生き方をする主人公が描かれています。 現実でも多くの人間は何処か自分自身で譲れない部分や無理してでもやってしまう所かありますが、 この主人公も地味な調査員という職種ながら周りに惑わされず納得するまで突き進む性格で、男として好感が持てました。 大沢氏が創り出す主人公は、胸の内に秘めている信念を曲げずに生きていく人間が多いので 読み終えた後、自分自身に問いかけたり出来る味わい深い作品だと思います。 やっぱりちょっと古いです 2003-05-19 著者も可愛がっているキャラクターであると思われる佐久間公シリーズの初期の作品。佐久間公も若いが著者の若さもはしばしににじみ出ている。特に会話。思わず苦笑させられてしまい、今の著者なら絶対こんなセリフを吐かせないだろうと思われる痒い会話が随所に見られる。大沢在昌ファンとしてはそれでも独特の世界観に浸れ楽しんで読めるが、初めて大沢作品を読むという方にはもっと完成度の高い新宿鮫シリーズや最近の作品をおすすめしたい。 私ではなく僕といっていた頃の佐久間公 2003-01-14 昭和55年に執筆された後、幻となっていた佐久間公シリーズ最初の長編です。佐久間が早川法律事務所の調査員として働いていたころのエピソードです。「心では重すぎる」では若者の言葉がわからなくなったと嘆いていた佐久間ですが、本書では自分のことを「私」ではなく「僕」と語るフレッシュな佐久間の活躍を読むことができます。今回は、失踪人の調査から、原油確保を巡っての国家レベルの話へと展開し、スケールの大きな話となっており、作者が加筆していることもあってか、(時代背景をのぞいては)20年以上の作品ということを感じさせない話となっています。佐久間公シリーズのファン以外の方にもおすすめできます。 「雪蛍」では「探偵は生き方である」と有名なせりふをはいた佐久間ですが、本書の中で、「この仕事しかできないわけではない。生きがいに満ちてるわけではない」と言い切っています。等身大のヒーロー像が本書にあふれています。他の佐久間公シリーズは短編が「感傷の街角」「漂泊の街角」、長編が「追跡者の血統」「雪蛍」「心では重すぎる」です。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]マイクロソフト PR
バスカビル家の犬 (講談社文庫) |大沢 在昌 /コナン ドイル
バスカビル家の犬 (講談社文庫)
大沢 在昌 /コナン ドイル 講談社 刊 発売日 2004-08 オススメ度:★★★ やはり、古典は古典 2007-01-02 そうです、もちろん皆さんご存知のコナン・ドイルのシャーロックホームズの中でも多分、かなり有名なお話です。うーん、今更シャーロックホームズ? ま、そうですね。 もちろん今このコナン・ドイルのシャーロックホームズ、いわば古典を高校生のとき以来33年ぶりに手に取ったのは理由があります。そ、翻訳者です。あの、新宿鮫の大沢在昌なんですね。これが。 だから、手に取った、と言うのが一つと、もう一つは、フリーマントルがシャーロックホームズの息子を主人公にした話を書いてるんだけど、今一つそれに乗れなくって、うーん、と、と思っていたところだったんだね。だから、手に取った。 で、どうだったか。 そうねぇ。正直言って、あの高校生の時、何度も何度も読んだ、シャーロックホームズの全冊。あの時の感動を思うと、何となく、あぁそうやったね、くらいで。。。 うーん、よわったなぁ。大沢在昌の訳がどうとかいう話ではなく、やはり、古典は古典だな。そんな感じです。 翻訳で、良かった点一つ。ホームズがワトソンを呼ぶ時に「ワトソン君」とか、「ワトソンさん」とかにせず、単に「ワトソン」としているのは良かった。これ、たくさんのシャーロックホームズ本で、一番気になるところなんだなぁ。はいはい。 あとがきの大沢氏の子供へのメッセージが笑えた(^o^) 2005-05-07 シャーロック・ホームズのような、義務教育世代で読みそうな本ってあまり読んだ事がなくて、最近になって岩波少年文庫を借りて読んでみたりしてるんだけど、バスカヴィル家の犬も読んだ事が無かったので、書店で衝動買い。大沢在昌だし。 一応推理して読み進めてみたんだけど、あきまへんなぁ。それだけ読み応えがあるって事なんすけどね。 子供向け翻訳は読みやすくていいや、知らないヒトには説明が必要な枝葉を切り落としているから。20世紀初期のイギリスを知っていれば枝葉を手がかりに雰囲気を味わう事が出来るんだろうけど(エラリイ・クイーンの長編はそのような枝葉が多くて、慣れない内は辛かった)、気軽に楽しもうとするなら枝葉は要らない。今は。 センチメンタリズム?ジュブナイル? 2005-04-20 原作を読んだことがなく、大沢在昌のファンである私は、読まずにはいられま せんでした。 読んだ感想は微妙です。ストーリーは悪くはないですが、傑作だといわれると、 正直そうは感じられませんでした。古い作品だからでしょうか。 一方で、大沢在昌らしいかといえば、もっとそうは感じられませんでした。 ”らしさ”に期待する読み手は多いでしょうから、大げさに言えば、 「こんなホームズありか?」とか、「ハードボイルドなワトスンだな」とか 思わせるくらいやってみても良かったのではないでしょうか。 読み易さは流石なので、純粋に「バスカビル家の犬」を読みたい方にはお勧めで すが、大沢先生だからという理由で読む必要は感じられませんでした。 ひらがなの多さと、あとがきを読む限り、ジュブナイルとして書かれたような気 もしますが、その辺のターゲットも何か曖昧ですね。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]ジャパンネット銀行
風化水脈 新宿鮫VIII (光文社文庫) |大沢 在昌
風化水脈 新宿鮫VIII (光文社文庫)
大沢 在昌 光文社 刊 発売日 2006-03-14 オススメ度:★★★★ 真壁ものとはいうが、やっぱり鮫島。 2008-11-08 新宿鮫に求めるものが違うと極端に好みが分かれるという作品。 鮫島=アクションヒーローを求める人には、この話はおとなしすぎて退屈だろう。 鮫島の人間性が好きな人には大傑作に映るだろう。 淡々と進むストーリーの中、真壁や新宿の歴史を通して人間鮫島が描かれていく。 私は、こういう話は好きだなぁ。 鮫島の進化というより、大沢在昌の進化が見て取れる。 まるで、毎回毎回自己記録を更新するアスリートを見ているような気になる。 やはり「鮫」、面白いとしか言いようがない 2008-03-16 最新作が待ち遠しく、なんて思っていたもんだから、本作を最新作と思ってつい買って読んだ。 おっとぉ、最新作ではありませんでしたぁ。 読んだ読んだ、でも、もう数年も前だから、微妙に覚えてないなぁ。。。なんて思っているうちに、 もう一度はまりました。 何度読んでも面白い、と、そんな感じがする。 何だか、久しぶりに懐かしい友達に会ったようで、ホッとすると同時に、あぁ(鮫も)自分も、時間 を過ごした(要するに年をくった)なぁ、なんてね。 このところ大沢在昌から少し遠ざかっていましたが、やはりうまい。 新宿鮫のシリーズも、決して色あせることなく、むしろ毎回何らか新しい刺激を加えつつ、円熟して いっている。 東京と言う場所に住む時間が長くなってきて、ますますこのシリーズの面白さが毎日の生活を通して 伝わってくる。山手線に乗りながら、車窓に東京の、新宿の風景を眺めて読む「鮫」。 いやぁ、よろしいなぁ。。。 カッコいい〜! 2008-02-27 この作品、ズバリ私の好みです。 まずは何と言っても、本作の主人公真壁のキャラクターが良い! 一本気で生き方を簡単に変えられない男、自ら危険で損な道を選んでしまう男。 まるで若い頃の高倉健さんが演じてたようなヤクザ。 もう渋すぎてカッコ良すぎて素敵です。 そしてそんな彼にひっそりと寄り添う女、雪絵。 一昔前の人情ドラマに出て来そうな二人だけど、そこがまた良い。 さらには鮫島が内偵の過程で出会う孤独な老人大江と、鮫島が偶然思わぬ形で発見した 大昔の事件にももう一つの人情ドラマがあり物語を盛り上げます。 それから「炎蛹」以来レギュラーになった仙田も現れ、粋な計らいをして去って行き、 いよいよハラハラのクライマックスへ向かいます。 今回は派手なアクションシーンは少なく、「人情ドラマ」に終始していますが、それでも 十分に楽しめたし感動しました。 読み終えた後、思わず「カッコいい〜!」と言ってしまうほど痺れた作品でした。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]鬼ツール
氷舞―新宿鮫〈6〉 (光文社文庫) |大沢 在昌
氷舞―新宿鮫〈6〉 (光文社文庫)
大沢 在昌 光文社 刊 発売日 2002-06 オススメ度:★★★★ やっぱりすごい 2009-05-03 このシリーズは期待を裏切りません。 今回も傑作です! ヒロインが類型的で凝った設定でごまかしているだけなのが惜しい 2008-08-07 このシリーズはハードボイルドゆえなのかあまり生々しい女性は出てこない。この作品のヒロインも設定は個性的だが造詣自体は類型的で男にとって都合のいい女しか出てこないのが残念。唯一「生きた女性」といえるのは最新作狼花の明蘭くらいだろう。 すごいのは脇役の造形 2008-06-12 このシリーズのすごいところはストーリーのよさもさることながら、 脇役や敵役の造形がうまいところだろう。 まるで息づかいまでが聞こえてきそうだ。 だから、一気に読まなくても、読み出してすぐに作品の世界に入れる。 推理系の作品でこういう作品はめずらしいのではないか。 シリーズものもここまでくると、なんとなく終わりを考えながら読んでしまうのが、 本好きの悲しい性かな。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]グーグル
標的走路 レスリーへの伝言 (ジュリアーノぶんげい) |大沢 在昌
標的走路 レスリーへの伝言 (ジュリアーノぶんげい)
大沢 在昌 ジュリアン 刊 発売日 2008-02 オススメ度:★★★★★ 2度目の佐久間公 2008-03-24 「感傷の街角」以来の佐久間公シリーズでしたが、大満足の内容でした。 「標的走路」は常に死を身近に感じながらも飄々とツッパリ通す、まさにハードボイルドここにあり!といった感じでした。一方、「レスリーへの伝言」では一人の美青年を前にした佐久間公の人間らしさが垣間見えたような作品で、「標的走路」とはまた違うおもしろさがありました。 まさに一冊で2度おいしさを味わえる作品だと思います。 1冊で2度楽しめました 2008-03-13 詳しく書くとネタバレしてしまうのですが、「標的走路」は意外にタイムリーともいえる状況で話が進むので、初期に書かれたものという感じがなく楽しむことができました。展開はもちろん、“これぞ、ハードボイルド!”って感じでした。 「レスリーへの伝言」は、絶世の美青年・レスリーに魅了され、感情移入している佐久間公が初々しかったです。時系列でいうと、こちらのほうが若い佐久間公なんですよね。 収録順に読むのもいいですが、先に「レスリーへの伝言」を読むのもいいかもしれません。 レスリーへの伝言は初めて読みました。 2008-02-26 「標的走路」は以前文春から出たのを読みましたが、「レスリーへの伝言」は初めてでした。 失踪したジョー・カセムを捜索して山荘での殺戮に巻き込まれる「標的走路」のハードボイルドさとは雰囲気に一線を画し、「レスリーへの伝言」はしっとりとした大人のドラマという感じでした。 かなり初期の作品のようですが、混血の美しい青年レスリーに漂う哀しげな気配が、ありありと描かれていて、失踪した孤独な男を追うという面で、これはこれで良質のハードボイルドといえます。 血をみるような決死のステージはありませんが、短編というには結構ボリュームもあり、読み応えがありました。 再読の「標的走路」はいわずもがな。おすすめできますね。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]グーグル | ブログ内検索
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