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作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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天使の爪 (下) (カッパノベルス) |大沢 在昌
天使の爪 (下) (カッパノベルス)
大沢 在昌 光文社 刊 発売日 2005-06-22 オススメ度:★★★★★ 「続編に名作なし」本作品にこの言葉は当てはまらない。 2005-06-23 作品は、1995年に刊行され、評判を呼んだ秀逸なハードボイルド「天使の牙」の続編である。 脳死状態のはつみに明日香の脳が移植され、君国をおびき出す特殊任務をおびた「アスカ」が誕生し、明日香の婚約者であり元同僚の仁王・古芳と共に戦う(天使の牙)。4年後、麻薬取締官となり閑職に就いているアスカだったが、ロシアから流出した偽札に絡む事件をきっかけに仁王との最強のコンビが復活する。 (以下のパラグラフで上巻のネタがでます。未読の方ご注意ください。) 下巻では、手術を受けロシアから送り込まれた工作員ハン、アスカに脳移植を施したコワルスキー。KGBの遺産の回収と「脳移植の技術」の確保のため、アスカはロシアとCIAの駆け引きに巻き込まれる。 「河野明日香だった頃、体力に自身がありました。でも神崎アスカとなった今、体ではなく頭で戦わなくてはならないと思っています。」「あたしは、犯罪を食い止めるため、手術によって生かされた。ハンは、犯罪をおかすために、手術によって生み出された。だからこそハンを許すことはできない。」アスカは自分の状況を受け入れ、はつみと明日香が融合したより強い自我を確立していく。本能のままに動き、制御を失った殺戮機械として戦い続けるハンをアスカは止めることができるのか? 「天使の牙」同様、ハードなアクションが展開される本作は、スピード感にあふれ、一流のハードボイルド小説となっており、後半のSVRとCIAを巻き込んでの戦闘シーンは作者の面目躍如といったところか?「脳移植」に拒否反応を覚える方もいるだろう。しかし本作品ではむしろここにフォーカスをあて、核兵器にも匹敵する兵器として位置づけている。一方「脳移植」をうけたアスカと彼女を取り巻く人々の苦悩と葛藤、成長が描かれており、作品に奥行きを与えている。 「続編に名作なし」本作品にこの言葉は当てはまらない。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]グーグル PR コメントを投稿する
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