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作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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魔物〈上〉 |大沢 在昌
魔物〈上〉
大沢 在昌 角川書店 刊 発売日 2007-11 オススメ度:★★★★ 魔物についての解釈を履き違えないように 2008-09-05 どうもレビューを見ていると履き違えていると人が多いようなので注意までに。 作者の言うところの魔物とは得体の知れない妖怪などではなく人間そのものであるということだ。この地球上で最も恐ろしい存在は人間だと誰もが分かっているようでいて実は本当に理解している人は少ない。 他の動植物からすれば人間という存在自体が「魔物」なのだ。もちろんヒトにとっても。 ヒト以上に恐ろしいモノなどこの世には存在しない。 人間が真に倒滅しなければならないのはカシアン-魔物-に好まれる唯一の動物、すなわち人間自身なのである 二重の意味で、この物語には「魔物」がいます? 2008-04-10 上下巻まとめて、です。 ロシアから手違いで運ばれた「イコン」に住む魔物。 魔物は、邪悪な人々に取り付き、超人的な殺戮を。 それを追う麻薬取締官の主人公と、偶然知り合ったロシアの美女。 舞台は、北海道から東京へ・・・・。 魔物を捕まえることはできるのか? 主人公は、自分の過去とどう立ち向かうのか? という話です。 ストーリーも単純(次々ヒトに取り付く魔物を追う)、 登場人物も単純(過去を持つ主人公、恋人となる美女、不良刑事、やくざ・・・)、 魔物などの描写もありふれたもの、「あっと驚く展開」もないし、 どちらかというと、ステレオタイプな話で、どこにでも、ありそうな・・・。 けど、面白い。何が、どこが面白いか、わからなかったですが、面白かったです。 登場人物のバランス?描写の割合?それとも生理的なもの?読み手との相性?? よく分かりません。 この物語には「なにか(魔物?)ついてる」かぁ? 止まらなくなり、夜なべして、読みきってしまいました。 物語というものは、不思議なものだな、、とツクヅク感じ入りました。。 古さを感じる 2008-04-05 久々に大沢作品を手に取ったが… 手慣れた感じがあって最近の気取った仕掛けや表現がないところは悪くない。 冒頭のロシアからの始まりは今後の展開を期待させる幕開けである。 そういう意味では面白そうだと思ったのだが。 まず、主人公のトラウマが今一つ共感できなかった。 一般人ならともかく、主人公は麻薬取締官という役職についているのだ。 たとえトラウマがあってもそこまで引きずるものなのかな、という疑問が湧く。 ここが決定的に弱いから最後の対決に迫力が出ない。 物語の非情な闘いの濃度が薄まった気がしてならない。 また、「魔物」の存在であるが、どことなく「フォッグ」を思わせる不気味さがあったのに、なぜ魔物としてこの世にとどまり続けたのかというところに説得力がない。 魔物がもっと人知を超えた存在になれば、たとえ荒唐無稽な話であっても、臨場感が失われることにもならなかっただろう。 トラウマのもとになった男と、魔物の動機が中途半端であるために面白そうな話が面白くなってゆかず、最後に取り残されたような気分が残るのがとても残念。 さらに詳しい情報はコチラ≫ PR コメントを投稿する
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