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作品はハードボイルド。しかし本人は釣りとゴルフと麻雀と酒とゲームを愛するちょっとおちゃめな作家・大沢在昌の著書を紹介します。
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秋に墓標を |大沢 在昌
秋に墓標を
大沢 在昌 角川書店 刊 発売日 2003-04 オススメ度:★★★ 主人公よりも、その親友が魅力的 2005-08-16 北方謙三の十八番を思わせるストーリー。海に近い別荘地で、漫画の原作を書きながら、静かに暮らす男。別荘地で場違いな火事の出た日、見知らぬ女が訪ねて来た。女は誰かに追われている? 僅か数日の生活で、男は全てを捨てて彼女を守ろうと思いつめる。ヒロイックな人物は登場せず、派手なアクションシーンもない。中盤から少し不自然なストーリー運びになったこともあって、結末は早くから予測できる展開になっている。 作者の名が売れ始めてからファンになった人には、それでも満足できるかもしれないけれど、初期の作品から読んでいる身としては、ちょっと物足りないものになった。強いて言えば、これまたすぐに背景はわかってしまうものの、主人公である男の親友は、なかなか魅力的である。 平均点 2004-04-11 徹夜度 ★★★☆☆ 話題性 ★★★☆☆ 着想 ★★★☆☆ 作品の重さ ★★★☆☆ テンポ ★★★★★ 読みやすさ ★★★★★ 謎解き ★★★☆☆ 感動 ★☆☆☆☆ 読後感 こんなものかな おすすめ度 ★★★☆☆ 東京での生活を捨て、漫画の原作者として、ひっそりと暮らす松原のもとに、突如、杏奈と名乗る美女が逃げ込んでくる。エージェントのもとから逃れてきた彼女を、彼は匿おうとするが、やがて彼女は謎の失踪を遂げる。純粋に杏奈への想いから、彼女の行方をおう松原。彼の前には、CIA、公安、チャイニーズマフィアなど、様々な障壁が立ちはだかる。 作者の作品としては可もなく不可もなくというところか。一見大きなスケールの話に見えて、狭い範囲でちまちまと物語が進行する、中途半端な印象。この程度の内容でこの分厚い内容を最後まで読ませる筆力はさすがだが、本筋とは関係のない余分な描写が多い(つりのシーンなど)。流行作家が、読者受けをねらわず、書きたいことを書いた作品という印象を受けた。ひょっとして、作者本人の願望が入った作品かな? 2004年版 このミスで48位 スパーヒーローレス、アクションレスの作品 2003-07-06 勝浦の別荘地に住む松原の元にその美しい女が尋ねてきたのは、近くの別荘から出火した夜のことであった。女は内村杏奈と名乗りその別荘から逃げ出してきた、松原は何も言わず彼女を泊め次の日近くの駅まで送り届けた。そして4日目再び現れた彼女は松原にしばらくおいてくれるようにたのみ、彼女との生活が始まる。そして彼女を捜す人物が現れた後彼女は再び松原の前から姿を消す、彼は杏奈と行こうとしていた軽井沢に彼女を捜しに出かける… 大沢には珍しくスーパーヒーローが登場しない作品、主人公も格好はつけているが女性に対し弱気で、ぐちゃぐちゃ考えるタイプ、従ってアクションシーンも少ない作品。後味もいまいち さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]鬼ツール PR
大極宮〈2〉 (角川文庫) |大沢 在昌 /宮部 みゆき /京極 夏彦
大極宮〈2〉 (角川文庫)
大沢 在昌 /宮部 みゆき /京極 夏彦 角川書店 刊 発売日 2003-08 オススメ度:★★★★ 作品と私生活とのギャップ 2003-10-04 今回のモトネタ(ウエブ連載「週間大極宮」のこと)は2002年3月から10月までの8ヶ月しかない。というわけで「その他ネタ」がずいぶん充実しているので、毎週インターネットで彼らのHPを訪れていても退屈することは無いだろうと思う。今回、モトネタに対して三人が語り下ろしている分量はずいぶん多い。モトネタより多いのではないか。特に「ルパン三世」や「ゴジラ」「ガメラ」に対して熱く語っているところなんか面白かった。 この本の内容と、彼らの作品そのものとはずいぶんギャップが在る。大沢は私生活では飲んでゴルフしてダイエットして勝浦の別荘で楽しんでいるだけに見えるが、ハードボイルド作家としては日本では無くてはならない存在に年ごとになってきている。宮部はゲームばかししているように見えるが、いつのまにか作品は出来あがっていてその全てがベストセラーへ。彼女の超売れっ子ぶり、作品の各賞総なめぶりはいうまでもない。京極はこの本の中でいちいち進行度をチェックされていた「覘き小平次」が次ぎの年の春に見事に山本周五郎賞を獲った。 この本は作品と私生活のギャップを楽しむための本である。よって彼らの作品に接したことの無い人にはつまらない本だろうと思う。 去年彼らがやった私費での「大極宮フェア」(書店の中で出版会社の枠を取り払う試み?)は面白い試みだった。成功しているようには思えないが、出版不況をなんとかしたいという彼らの気持ちはよく伝わったので、せめてこういう本を買ってその想いに賛意を表したいと思う。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]アフィリエイトツール
砂の狩人〈上〉 (幻冬舎ノベルズ) |大沢 在昌
砂の狩人〈上〉 (幻冬舎ノベルズ)
大沢 在昌 幻冬舎 刊 発売日 2004-01 オススメ度:★★★★★ 人は何を守り、何を求めるのか 2004-07-22 元刑事、警察庁キャリア、新宿署の刑事、暴力団、中国人マフィア。連続殺人事件を軸に様々な立場の人間の意思が絡み、もつれ合っていく展開には緊迫感があり、読者を引き込む。特に上巻はテンポの良さがいい。都市部で中国人を見かける事が珍しくなくなった昨今だが、「日本に住む中国人は、日本人をどう思っているか」書かれた内容には、少し考えさせられた。 贅沢かつ一級のハードボイルド作品 2004-01-25 2002年9月に発刊された作品のノベルズ版。 前作「北の狩人」に続く「狩人シリーズ」の第二弾。 2003年版このミスで4位、 2002年文春ベスト10で6位を獲得した。 元警視一課で「狂犬」と恐れられた西野。彼は未成年容疑者を射殺した責任をとって警察を辞し、千葉の港町で暮らしていた。その彼の元を、東京・神奈川発生したで暴力団組長の子供をねらった連続殺人事件の捜査を依頼するため、警視庁の女キャリア・時岡が訪れる。現在事件被害者の関連性は漏れていないが、情報漏れによる暴力団同士の抗争あるいは外国人犯罪組織との戦争を危惧し、現役時代一匹狼として活躍した彼に白羽の矢を立てたのだ。 猟奇的な事件、暴力団と中国人マフィアとの戦争、そして事件自体の謎解きと、大沢節が炸裂し、1200枚という長さを感じさせない、贅沢かつ一級のハードボイルド作品に仕上がっている。大沢ファンのみならず、お薦めできる一冊である。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]グーグル
天使の爪〈上〉 |大沢 在昌
天使の爪〈上〉
大沢 在昌 小学館 刊 発売日 2003-07 オススメ度:★★★ 濃いです 2008-05-09 とても濃い内容です。登場人物の数も、物語の構成も、とても凝っています。 じっくりと取り掛かるだけの内容です。 ラストはそう来ましたか・・・ 2005-05-09 前作「天使の牙」での衝撃的なできごと。この作品では、アスカは見事にそれを乗り越えている。世界に自分しかいないと思っていた脳移植者。それがもう一人いた!しかも恐ろしい殺人鬼だ。ロシア、アメリカ、日本の利害関係が交錯する。アスカと古芳はどうなるのか?アスカの鋭い分析能力、捜査能力が発揮される。最後の最後まで目が離せない。そして、たくさんの犠牲を乗り越えて、アスカと古芳は・・。ラストはそう来たか!という感じだった。 神崎アスカの力強い魅力が素敵です 2004-05-19 「天使の牙」の続編になる本書。 クラインが滅亡して物語が終局した後、どのように神崎アスカをめぐる展開になるのかと、とても気になっていました。 感想から言えば、とても面白く読めました。 物語の規模がロシア、アメリカ、日本と国家レベルにまで大きくなり、私には相互関係を理解するのが大変でした。 後半の盛り上がりにかけては、ぐいぐいと引き込まれ、新たな脳移植者ハンを取り巻く警察とアスカの動きは、まるでアクション映画を観ているようです。武器や特殊部隊の状況説明などにとてもリアリティがあり、大沢在昌さんのシリーズのなかでも、このシーンだけは特出した緊張感があり、とても印象に残りました。 ただ、最後にあのような形で終わらせるには、あまりに人が死にすぎているように思えますが、これからの未来も力強く生きて行くであろうという、アスカと仁王の姿が強い美しさで描かれていると思います。 なにはともあれ、絶対オススメです。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]イーバンク銀行
天使の爪〈下〉 |大沢 在昌
天使の爪〈下〉
大沢 在昌 小学館 刊 発売日 2003-07 オススメ度:★★★★ まさにハードボイルド 2008-05-09 上巻の登場人物に加え、下巻ではより多くの人物が登場します。あまりの多さに、 混乱しかねない程です。それでも、読みたくなる。力作です。とても太い骨が ある作品です。 深くなっているのだけれど・・・ 2005-03-05 本作は前作の魅力であったスピード感や展開の速さ大胆さが無くなっていました、その分設定や心理描写が緻密に描かれていますが 自分は一気に読みきってしまった前作の方が楽しめました。 天使 vs キリングマシーン 2004-08-08 前作「天使の牙」で、脳移植という非現実的な設定を、見事な一級エンター テイメントに仕上げた筆力に脱帽したものですが、やはり今作でもそのエン ターテイナー振りを遺憾なく発揮されております。 期待に応えるところは応える、期待を裏切るところは裏切る、そういった 読者のツボを心得たベテラン作家ならではの、こなれた作業的なところも 見え隠れしますが、主人公アスカの魅力爆発、非常に大沢先生らしい娯楽 小説に仕上がっています。 CIAやSVRを絡ませて事態を複雑化させても、話が分かり易いのも流石です。 アレクサンドル・ハンは、新宿鮫シリーズの「毒猿」を超えるキリングマシ ーンとして、強烈な印象を残したのではないでしょうか。 さらに詳しい情報はコチラ≫ [PR]無料レポートランキング | ブログ内検索
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